沖縄書店大賞決まる 「銀翼のイカロス」「おばぁタイムス」


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第1回沖縄書店大賞の受賞作を発表する書店員ら=2日、県庁

 県内の書店員がお薦めの本を投票で選ぶ第1回沖縄書店大賞(同実行委員会主催)が2日発表され、小説部門に池井戸潤さんの「銀翼のイカロス」(ダイヤモンド社)、郷土書部門は大城さとしさんの「おばぁタイムス」(沖縄タイムス社)が選ばれた。

参加書店は候補10作を陳列する特設コーナーを設けるほか、3月にジュンク堂書店那覇店で池井戸さんのサイン会も開く予定だ。
 実行委が2日、県庁で記者会見し発表した。「銀翼―」は「登場人物の生きざまや人間味あふれる仕事ぶりがかっこいい」、「おばぁ―」は「ほのぼのしたおばぁの日常に癒やされる」などの評価を集めた。池井戸さんは実行委を通し「今夜は泡盛で乾杯です。沖縄の読者の皆さんとお会いする日を楽しみにしています」、大城さんは「今後も賞に恥じない楽しい作品を作りたい」とコメントを寄せた。
 同賞はTSUTAYA新都心店、リブロなど県内25書店の店員延べ160人が2次にわたる投票で選出した。同種の賞は「本屋大賞」が全国的に有名だが、静岡県など地方でも催されている。県産本が多い沖縄は郷土書部門を設けた点が特徴。実行委は「来年以降も賞を継続し、本の素晴らしさを伝えていく。多くの人に書店に足を運んでほしい」と呼び掛けた。