米軍機また部品落下 嘉手納のEP3、海上に金属パネル


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米海軍のEP3電子偵察機=2005年5月30日

【嘉手納】米空軍嘉手納基地に駐留する米海軍のEP3電子偵察機1機が12日の飛行中に約227グラムの金属部品を紛失していたことが13日、分かった。在沖米海軍が同日、沖縄防衛局を通して県や地元自治体に伝えた。海軍によると、海上を飛行中に落ちた可能性が高い。被害の報告はない。米軍機からの部品落下はことし4度目。三連協は16日、4日に起きたF15戦闘機の部品落下について沖縄防衛局を訪れ抗議要請する予定だが、この事故も合わせて抗議する予定だ。

 EP3は米海軍の第1哨戒飛行隊(VQ1)所属。米海軍は「地域住民に不安を与え遺憾だ」とコメントし、VQ1が航空機を点検し安全確認したとして、飛行停止はしない。
 落ちたのは右翼下側の先端に取り付けられていた約15・2センチ四方、厚さ約1・25センチのヒンジ・アクセス・パネル1枚。翼上の可動部をつなぐちょうつがい(ヒンジ)を覆う部品で機体外側の複数箇所に使われている。飛行後の点検で気付いた。落下原因は不明。
 EP3は嘉手納基地を東向けに離陸し、海側から着陸した。海軍は部品の落下時間や場所は明らかにしていないが「陸上を飛ぶのは離着陸時のみで、部品は海上に落ちたとみている」としている。
 事故を受け防衛省は「大変遺憾だ。安全管理の徹底と周辺住民への最大限の配慮を米側に求めていきたい」とした。県基地対策課は「再三にわたり再発防止を申し入れてきたにもかかわらず、落下事故が相次いでおり大変遺憾だ」とし、嘉手納基地に再発防止や安全管理の徹底を求めたことを明らかにした。