ヘリパッドの先行提供 高江住民らが抗議


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東村高江のヘリ着陸帯の使用禁止を求める「ヘリパッドいらない住民の会」のメンバーら=16日午前、沖縄防衛局

 【嘉手納】米軍北部訓練場の一部返還に伴うヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)の移設計画で、東村高江の「ヘリパッドいらない住民の会」のメンバーが16日、沖縄防衛局を訪れ、高江集落に最も近いN4地区の着陸帯2カ所の米軍への先行提供を日米両政府が合意したことに抗議し、米軍にN4着陸帯を使わせないよう要請した。

 応対した防衛局の井上一徳局長は「着陸帯の提供時期は定めていない」と述べた上で、N4着陸帯は新設ではなく既存の着陸帯「LZ17」の一部改修であり、改修が終わったことに伴い提供したと説明した。
 これに対し住民らは「改修ではなく新設工事だ。日米で合意した内容と異なる。でたらめだ」などと反発した。
 井上局長はヘリパッド工事に関し、2日に東村長と高江区長が集落内を工事車両が通らないよう局に要請したことを挙げ「高江区から承認をいただいている」と説明したが、住民らは「区は2度も反対を決議している」と反論した。
 申し入れに先立って住民らが防衛局前で開いた集会では、「島ぐるみ県民会議」の参加者約50人を含む約80人が抗議の声を上げた。
【琉球新報電子版】
英文へ→Takae residents protest against Japanese government agreeing to provide land for US helipads before returning region’s land occupied by US military