飲酒絡み交通死亡事故 県内26% 昨年、全国ワースト


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飲酒絡みの死亡事故の構成率

 県警は19日、2014年に県内で発生した交通死亡事故34件のうち、飲酒絡みの事故が全体の26・5%(9件)を占め、飲酒絡みの死亡事故の比率が2年連続全国ワーストを記録したと発表した。全国平均6・7%の約4倍となっている。

14年の交通死亡事故数は統計を取り始めて以来、過去最低を記録したが、飲酒絡みの事故割合は全国最悪を維持しており、県民の飲酒運転に対する意識の低さがあらためて浮き彫りとなった。
 県警によると、死亡事故だけでなく14年1月~11月末までの人身事故に占める飲酒運転の割合も1・8%(103件)と高く、全国平均0・76%の約2・4倍を記録している。全国順位はまだ確定していないが、人身事故に占める飲酒運転の割合は25年連続で全国ワーストになることが確実視されている。
 13年の飲酒絡みの死亡事故は10件だった。14年の事故9件は全て単独事故で、このうち7件は午後10時~午前5時の夜間の時間帯に発生した。県警は、飲酒運転による注意力不足や交通量が比較的少ないことによる速度超過が重大事故につながったとみている。
 県警は1月、飲酒運転根絶総合対策室を設置し、取り締まりを強化している。ことし1月末現在の飲酒運転の摘発数は227件で、前年同月より73件増加した。対策室の大城吉孝室長は「周囲の人が飲酒運転の被害者、加害者にならないように飲酒運転を『しない』『させない』社会環境の構築を推進したい」と強調した。