ヤエヤマイシガメ6000匹輸出 国が規制へ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
ヤエヤマイシガメ(自然環境研究センター提供)

 個体が3万匹と推定される八重山諸島の固有種ヤエヤマイシガメの2割に当たる約6千匹が、2013年6月から1年8カ月の間に海外に輸出されていたことが3日、明らかになった。県のレッドデータブック記載種で、環境省によると主な輸出先は香港で、ペットや食用とみられる。

 望月義夫環境相は同日の閣議後会見で、国内の陸上生物としては初めて、ワシントン条約に基づく輸出制限に踏み切る考えを示した。3月の中央環境審議会に諮り、15年度中にも結論を出す予定だ。
 環境省は14年度に石垣島や西表島で個体数調査を実施、生息数約3万匹と推定した。
 輸出は県内外の民間業者が担い、今回の約6千匹という数は経済産業省からの報告で発覚した。環境省は輸出禁止も視野に検討を進める。