薬歴5000件未記載か ドラッグイレブン佐敷店


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 九州・沖縄でドラッグストアを展開する「JR九州ドラッグイレブン」は6日、南城市の佐敷店が昨年1年間に作成した薬剤服用歴(薬歴)5千件に未記載の可能性があると発表した。これまでに健康被害の報告はないという。

 未記載のまま診療報酬を請求していた可能性があり、ドラッグイレブンは「詳しく調査し、不正請求が確認されれば返金する」としている。
 ドラッグイレブンの調剤薬局は県内に3店ある。新都心おもろまち店と読谷店では未記載は確認されていない。佐敷店の未記載件数は現在調査中。薬剤師による薬歴の転記作業遅れやパソコンの操作ミスが原因という。ドラッグイレブンは同店への処分について「実態把握や再発防止策の作業を進めているところで、今後の検討になる」としている。
 ドラッグイレブンは北九州市、福岡市、鹿児島市の3店で計128件の未記載を確認した。
 薬歴は重複投与を防ぐため、症状や併用薬を聞き取り、保存する記録。薬歴を保管し、患者に適切な指導をする対価として薬を出すごとに診療報酬が加算される。薬歴の未記載は先月、大手ドラッグストアで相次いで発覚。厚生労働省が日本薬剤師会などを通し、調剤薬局に自主点検を要請している。