要避難名簿、3割超が提供せず 被災自治体、個人情報保護が壁に


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東日本大震災前後の名簿の扱い

 東日本大震災で被害を受けた岩手、宮城、福島3県で、災害対策基本法に基づき、災害時の避難に助けが必要な障害者や高齢者らを事前登録する名簿を作った自治体の3割超が、民生委員や自治会など外部の支援者に情報提供していないことが10日、分かった。
 個人情報保護が主な理由だが、緊急時の支援の実効性に疑問符が付きそうだ。災対法は外部提供の義務付けまではしていないが、内閣府は「平時から提供した方がいいことは明らか」としている。
 大震災で自治体が持つ要支援者情報が活用されず、犠牲者が増えた反省から、国は名簿作成を義務付け、事前提供を促している。
(共同通信)