沖大が県内初加入 聴覚障がい学生 全国支援団体


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 沖縄大学(仲地博学長)はこのほど、全国の大学など高等教育機関で学ぶ聴覚障がい学生を支援するための団体「日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク(PEPNet(ペップネット)―Japan)」に加入した。

九州・沖縄地区では2校目で、県内では初となる。仲地学長は「(これを機に)沖縄大学のみならず、県内各大学が障がいを持つ学生を支援する取り組みを強めてほしい」と、今後の障がい学生の学びの場の充実に期待している。
 PEPNetには現在、全国20大学、2機関が加入している。聴覚障がい学生支援のため、会議や研修会の開催を通した情報共有や教材開発などを行っている。
 沖大は2004年に聴覚障がい学生を支援する学内委員会を立ち上げた。以来、学生ボランティアが聴覚障がい学生のノートを代わりに取ったり「障がい学生支援コーディネーター」が聴覚障がい学生からの学生生活上の相談を受けたりしてきた。
 自身も沖縄大学の出身で、14年度から障がい学生支援コーディネーターを務める平良悟子さん(22)は「(フォーラムなどで)大学で学ぶ聴覚障がい者が、同じ立場の仲間の存在を知るきっかけになる。ネットワークで全国の組織的な支援の取り組みを学生に伝える橋渡しをしたい」と意気込む。
 今後、障がい学生支援コーディネーターが県内の各大学を回り、ノウハウの共有などで連携を深めていく計画だ。