FC琉球、開幕戦は不発 YS横浜に0―1


社会
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FC琉球―YS横浜 後半、相手守備をこじ開けようと攻め込むFC琉球の岩渕良太=15日、県総合運動公園陸上競技場(仲本文子撮影)

 サッカーの明治安田J3が15日、各地で開幕した。FC琉球は県総合運動公園陸上競技場でYS横浜と対戦、0―1で敗れて黒星発進となった。

前半は互いに無得点のまま折り返したが、後半11分に守備の隙を突かれゴール前の混戦から押し込まれた。次節は22日、静岡県藤枝総合運動公園サッカー場で午後1時から藤枝MYFCと対戦する。

YS横浜(1勝)
1―0(0―0,1―0)
FC琉球(1敗)
▽得点者 【Y】吉田

 【評】FC琉球はゴールが遠かった。前半は8本のシュートを放ったが枠を捉え切れず、後半は連動性を欠いて相手ゴールを脅かすシーンが少なかった。終了間際に波状攻撃を仕掛けたものの5―4―1システムで固めた相手守備を崩せなかった。YS横浜は細かいパスから呼び込んだワンチャンスをものにした。(大城周子)

◆負けて申し訳ない
 薩川了洋監督(FC琉球)の話 開幕ダッシュを、と言いながら負けてしまい申し訳ない。最後まで自分たちのサッカーができなかった。メンバーの入れ替えも考えながら、しっかりと来週に向けて調整したい。

◆ハードワークの結果
 有馬賢二監督(YS横浜)の話 選手一人一人がさぼらずハードワークをした結果だと思う。開幕戦は後半になると足が止まる。風(上)の力も借りながら高いボールを入れるところ、つなぐところと使い分けようと話していた。

◆攻撃布陣 試練の船出/新戦力、硬さ抜けず
 晴れ渡る春空が曇天に変わったのは、苦戦の予兆だったのかもしれない。改修を終えたばかりのホームでの開幕試合に加え、相手は昨季最下位という条件。確実に抑えておきたい勝ち点を逃し、FC琉球にとって試練の船出となった。
 新加入の4選手を先発起用し、FW3枚の積極布陣で臨んだ。だが「最後まで硬さが抜けなかった。細かいところでの精度が低かった」(薩川了洋監督)。風上に立った前半の決定機を生かせず、選手交代で糸口を探った後半もわずかシュート2本にとどまった。
 守っては後半11分、中央で簡単にパスを通された後、ゴール前の混戦を押し込まれた。指揮官は「誰もボールにいかず見てしまった。互いの責任感の問題」と言い、DF浦島貴大は「(守備の)人数はいたがコミュニケーションを取れていなかった」と振り返った。
 12チーム中9位に沈んだ昨季は1試合平均得点が0・94点。対する失点は1・52点で、その68%は後半に与えた。決定力不足と守備のもろさ。この日の開幕戦は課題がそのまま出た形だ。
 14人の新戦力を迎え、チームはまだまだ発展途上にある。主将の中山悟志も「一試合一試合成長していかないといけないチーム。目先のゲームを全力で戦う」と言う。あとは上昇するだけ、と敗戦を前向きに捉えたい。(大城周子)