“ハコ”への愛歌う Output3周年


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 那覇市のライブハウス「Output」の開店3周年を記念したライブが14日、沖縄市のミュージックタウン音市場であった。県内外から8組の豪華なアーティストが登場し、なじみのライブハウスの記念を祝った。

 ライブハウス「Output」は2012年に那覇市久米に誕生した。ライブには店長の上江洲修が東京でライブハウス「下北沢SHELTER」を運営していた際に登場したアーティストも多く登場し、それぞれがOutput、上江洲へ祝いの言葉を送った。
 「水曜日のカンパネラ」はコムアイ(ボーカル)の独特の世界観とリズムの楽曲で会場を不可思議な感覚に包む。県出身のハードコアバンド「地獄車」は「鉄拳制裁」など下条スープレックスホールド(ボーカル)が鼓膜に突き刺さるような、野太い声でシャウトすると観客も体を揺らし、手を挙げて応えた。
 女性3人組バンド「tricot」は男性顔負けのシャウトと繊細なメロディーを歌い分ける。さらに会場を駆け回り、跳びはねるパフォーマンスでファンを魅了した。
 トリで登場した石垣島出身の3人組「きいやま商店」は「ドゥマンギテ」など、立て続けに軽快な楽曲を繰り出す。観客を巻き込み、振り付けや掛け声で一体としていき、アンコールにも応え、余韻を残したまま、ライブを終えた。そのほかの出演はJack The Nicholson’s、HAWAIIAN6、プラニメ、ロコビッチ。
 那覇市の地下に構えるライブハウスの壁には多くのバンド、アーティストのサインが刻まれている。ここから県外へ羽ばたいていったバンドも多く、凱旋(がいせん)ライブも行われている“ハコ”からは今日もさまざまな音がとどろき、響き渡ってくる。(大城徹郎)

軽快なテンポの曲でファンと楽しむライブを展開するきいやま商店=14日、沖縄市のミュージックタウン音市場
骨太なロックで会場を沸かせる地獄車
男性顔負けのシャウトや繊細な歌声の両面で魅了する「tricot」