竹富町、中学公民教科書を4年ぶりに無償配布


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 【竹富】竹富町教育委員会は9日までに、八重山教科書問題で文部科学省が「無償給与の対象外」としてきた東京書籍版の中学公民教科書について、4年ぶりに国から無償給付を受けて配布した。7日に始業式があり町内8校の3年生計40人に配られた。

 八重山教科書問題で竹富町教委は2011年に、石垣市と竹富町と与那国町でつくる当時の八重山採択地区協議会が保守色の強い育鵬社の教科書を答申したことを問題視し、地方教育行政法に基づき東京書籍版を採択した。これに対し文科省は教科書無償措置法の対象外として、国としては12~14年まで無償給与してこなかった。
 竹富町教委は対象外とされたことを疑問視していたが、12~14年は有志の寄付で独自に教科書を生徒に配布してきた。教科書無償措置法が14年4月に改正されたことで、竹富町は単独採択地区になり、国による無償配布が復活した。