県内初の24時間対応 那覇市「リカバリー」が開所


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県内初の24時間365日対応型の事業所として開所した訪問看護ステーション「リカバリー」。中央が代表の大河内峻さん=9日、那覇市安里

 県内で初めて24時間、365日対応する訪問看護ステーション「リカバリー」(大河原峻代表)が1日、那覇市安里に開所した。事務所には看護師3人と理学療法士2人を配置する。

高齢者や障がい者が在宅療養を望んでも、家庭の受け入れ体制が整わない場合、入院の長期化や、本人が希望しない施設へ入所するケースがある。「リカバリー」はこのようなケースに対処し、看護ケアを通して在宅生活を支援する。
 運営するのは「リカバリー沖縄株式会社」で、系列会社が東京都内にも同様の訪問看護ステーションを展開している。代表の大河原さんは看護師資格を持ち、豊見城中央病院で勤務していた。以前から在宅医療に関心があり「訪問看護の利用によって、在宅療養という選択肢が出てくると思う。高齢者が家で過ごしたいと言えるような環境を整えたい」と抱負を語った。
 職員が働きやすい環境を整えるため、iPadで看護記録を共有し、自宅から訪問先に直接出向く仕組みを整えた。看護技術を向上させるための研修も随時実施する。
 看護師の桃原京美さんは、最近まで老健施設で働いていた。終末期のみとりにも携わっていたが、複数の入所者を一度に見る施設では、高齢者らに十分に関わることができないと感じ、訪問看護ステーションに転職した。「一人一人に寄り添いたい」と意欲を見せた。
 理学療法士の平良真理子さんは県外の病院で10年間働いた経験を持つ。「入院と在宅では患者さんの気持ちが違う。家族の仕事の状況など家庭環境も大切になるので、理学療法の知識だけでなくもっと視野を広げて、利用者さんに関わりたい」と語った。「リカバリー」の問い合わせは(電話)098(882)1260
(高江洲洋子)