「家族の安否は…」 県内在住のネパール人


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 ネパール中部で25日、マグニチュード(M)7・8の強い地震が起き、2千人を超える死者が出ていることを受けて、県内に住むネパール人らから被害を心配する声が上がっている。

 東日本大震災発生直後、東京から沖縄に移り住んでいるネパール・カトマンズ出身のスワン・ワジラチャリヤさん(53)=那覇市=は2月から3月にかけて、カトマンズに滞在した。現地の家族の無事は確認できたが、「文化的に貴重な寺院なども崩壊している」とショックを隠せない。メールを送った知人約50人のうち、返事が来たのは2、3人。「下敷きになった人を捜し出して、早く手当てをしてほしい」と訴えた。
 妻の国吉泉さん(33)は26日、息子の無二君(7)と米軍キャンプ・シュワブゲート前での新基地建設抗議行動に参加した。泉さんは「現地の親戚には赤ちゃんも多く心配だ」と語った。
 宮森小米軍ジェット機墜落事故を題材にした映画「ひまわり」をネパール語に翻訳し、母国での上映を計画しているサキャ・アノジュさん(43)=埼玉県=は「家族が被災し安否が分からない。妻は現地で炊き出しをしているようだ」と涙ながらに話した。