出産、育児 悩み共有 若手「ぴーち会」活動1年


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新しく始める活動について話し合う「ぴーち会」のメンバーたち=21日、浦添市城間のリボンズハウス

 乳がん患者の会「ぴんく・ぱんさぁ」の20代から40代の若手メンバーが、昨年4月に「ぴーち会」を発足させ、定期的な交流やイベントを企画して少しずつ活動の輪を広げている。

「1人で悩みを抱える人を減らしたい」との思いが活動の原点だ。仲間の1人として患者に寄り添うことで、不安を和らげ、共に笑顔になる取り組みを進めている。
 メンバーは現在13人。ぴんく・ぱんさぁに若い世代の参加を尋ねる問い合わせが数件寄せられたことから、20代から40代までに年代を区切って定期的に集まろうと会を発足させた。
 毎週第2水曜日、浦添市城間にある乳がん患者のピアサポートサロン「リボンズハウス」で定例会を開く。日々のたわいもない話から、出産や子育て、就職など若い世代が直面するライフイベントと治療をどう両立させるか、真剣に話し合うことも多い。
 玉城しのぶさん(43)は「仕事を続けることに不安を感じている人には、短時間勤務や休みの調整など職場に働き方を相談するよう助言した。参加した人が元気になれるよう、お互いに支え合えたらいい」と力を込める。
 浦添市の女性(41)は「会の明るい感じがいい。同年代の子どもを持つ母親としていろんな話ができる」とメンバーに頼もしさを感じている。沖縄市の女性(47)は「新しいメンバーの相談に乗って役に立てることがうれしい」と笑顔を見せる。
 活動を続けることで、支援の動きも出てきている。ピンクリボン活動の協賛をしている日本エステティック協会がボランティアでハンドマッサージやネイルの施術を提案。5月から、協会会員とKBC学園グループ専修学校ビューティーモードカレッジの学生がリボンズハウスを訪問して施術することになった。
 治療中は抗がん剤の影響で爪が黒く変色したり、割れやすくなることもある。同協会員の崎浜小百合さんは「美容の力で元気になってもらえたら」と話す。ぴんく・ぱんさぁの与儀淑恵代表は「より幅広い世代で活動して、がんで悩み苦しむ人をなくせたらいい」と話した。(新垣梨沙)
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 ぴーち会定例会は毎月第2水曜日午後1時半~4時。5、7、9、11月の定例会でハンドマッサージ・ネイルを行う。申し込みはメールpnkpnsa@yahoo.co.jp。問い合わせは070(5487)9721。