豊見城女性、肥満減る 埼玉県立大研究班、10年前と比較調査


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「女性の健康とライフスタイル」について、10年前と比較した調査結果を公表した埼玉県立大学の坂井博通教授(前列右)ら=12日、豊見城市役所

 【豊見城】埼玉県立大学の教授らでつくる研究チームが豊見城市と青森県黒石市、長野県中野市の女性を10年前の調査と比較した「女性の健康とライフスタイル」の報告会が12日、豊見城市役所で開かれた。豊見城市の40歳代から60歳代の中高年について「肥満者の割合が低下した」「飲酒率は増える傾向にある」などの結果が示された。

 たばこについては、女性の喫煙率は11・9%で10年前より低下。現在の50歳代の19%が禁煙に成功したと答えた。年齢別では20、30代の喫煙率が減少した。他にも「健康診断受診率は低いが、歯科検診の受診率は高く歯磨き習慣がある」「地域に理想の高齢者がいる割合が高い」などの結果が出た。
 3市とも全体の7割が「あまり運動しない」と答え、運動習慣がほとんどなかった。豊見城は中高年の肥満者の割合は低下したが、60歳代女性については3市の中で突出して高い数値が示された。
 研究チームの坂井博通教授は「悪い部分を指摘するのが調査の目的ではない。自分たちの健康状態を相対的に知って、自発的な改善に取り組むのが一番だ。市民一人一人の行動や役所の施策に反映させてほしい」と期待した。
 調査は2014年9月、20~69歳の男女を対象に1500人を住民基本台帳から無作為抽出してアンケート用紙を配布。豊見城市からは565人(38%)から回答を得た。研究チームは10年前にも女性を対象に同様の調査をしており、今回は比較した結果を公表した。