新基地阻止なら「独立も」 大田元知事が主張 独立学会シンポ


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独立論や憲法について語る大田昌秀元知事(左端)=16日、沖縄国際大学

 琉球民族独立総合研究学会の設立2周年記念オープンシンポジウムが16日午後、沖縄国際大学で200人が参加して開催された。沖縄国際平和研究所理事長の大田昌秀元知事が基調講演した。

独立論について「辺野古に新基地を造らせてしまえば二度と独立はできなくなる。阻止したら可能性は出てくる」と述べ、新基地阻止の重要性を指摘した。パネル討議には共同代表の松島泰勝龍谷大教授、友知政樹沖国大教授ら5人が多角的に問題提起し、フロアを交えて議論した。
 大田氏は独立論について本を書こうとしていることを明かし「(独立について)まだ結論は出ていない。整理している段階」と述べた。独立の展望を問われると、沖縄より人口の少ない国連加盟国が42カ国あると指摘し、「国連には少数民族を支援するセクションがある。その支援を受ければ独立は不可能ではない」と述べた。
 講演では沖縄戦の体験を生々しく語って憲法の重要性を説いたほか、知事時代に「基地返還アクション」「国際都市形成構想」などを掲げて政府と交渉した経緯などを振り返った。