梅雨入り大幅遅れ ダムの水、半分に


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貯水率が44・4%に低下し、水底の一部が現れている倉敷ダム=18日、沖縄市

 沖縄地方の梅雨入りが平年の5月9日ごろから1週間以上も遅れている。太平洋高気圧が一時的に強まって前線が北緯30度の位置に押し上げられたためとみられる。台風6号も足早に通り過ぎ、昨年の台風以降まとまった雨が降っていないため県内のダムの貯水率も半分ほどまで減っている。

沖縄気象台は「梅雨入り時期は現段階で確定できていない。ぐずつく天気が続けば梅雨入りの判断の要因にしたい」としている。
 昨年の梅雨入りは5月5日。1951年の観測開始以降、沖縄地方で最も梅雨入りが遅かったのは63年の6月4日。
 県が管理する倉敷ダムの貯水率は18日午前0時現在44・4%と半分以下となり、平年値86・7%から42・3ポイント低くなっている。県内11ダムの貯水率は52・2%で平年値69・5%から17・3ポイント低くなっている。
 沖縄渇水対策連絡協議会は今後、沖縄地方の梅雨入りを見極めながら、節水を呼び掛けるかどうか検討していく。
 気象台は23日ごろから約1週間の平均気温が平年より1・5度以上高くなる可能性があるとして、沖縄地方に「高温に関する異常天候早期警戒情報」を出した。前線が北にあるため南からの暖かい空気の影響を受けて蒸し暑くなる。18日の沖縄地方は高気圧に覆われて晴れ、17の観測地点で30度を超える真夏日となり、9地点でことし最高気温を記録した。