サイパンで慰霊祭 140人不戦の誓い


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慰霊塔に向かって手を合わせる参列者=25日、サイパン島の「おきなわの塔」(南洋群島帰還者会の安里嗣淳事務局長提供)

 アジア・太平洋戦争末期の1944年、旧南洋群島の地上戦で亡くなった県出身者らのみ霊を慰める第46回全南洋群島沖縄県人戦没者慰霊祭(南洋群島帰還者会、県遺族連合会、県共催)が25日、サイパン島の「おきなわの塔」で開かれた。帰還者やその家族、関係者など約140人が参列。旧南洋群島での戦争に巻き込まれ亡くなった1万2千人余りの県出身者を悼み、不戦の誓いを新たにした。

 県が慰霊祭に参加するのは10年ぶり。浦崎唯昭副知事は「戦後70年を迎える今、南洋群島で戦没した県出身者の犠牲の重みを受け止め、平和な沖縄づくりに尽くしたい。何もかも失いながらも、希望を失わず沖縄の戦後復興に尽くした生存者の努力をたたえたい」という翁長雄志知事のあいさつを代読した。
 南洋群島帰還者会の平良善一会長は「遺族も高齢化しているが、生きた証し、つらい戦争の記憶を何とか継承していきたい」と述べた。
英文へ→Saipan memorial participants renew pledge not to wage war ever again