人間国宝5人共演 来月6日「神の美作」


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「神の美作」に出演する(前列左から)西江喜春、宮城能鳳、島袋正雄、照喜名朝一、城間徳太郎と眞境名正憲(後列中央)ら=18日、浦添市の国立劇場おきなわ

 2000年に琉球芸能で初めて人間国宝(琉球古典音楽)に認定された島袋正雄、照喜名朝一の認定15周年と戦後70年を記念する「人間国宝『神の美作』特別公演~歌と三線の昔始まりや~」(同実行委員会、琉球新報社主催)が6月6日、浦添市の国立劇場おきなわで開かれる。

島袋と照喜名に加え、西江喜春(組踊音楽歌三線)、城間徳太郎(同)、宮城能鳳(組踊立方)の人間国宝5人が共演する。
 打ち合わせが18日、浦添市の国立劇場おきなわで開かれた。演出は嘉数道彦同劇場芸術監督、監修は大城學琉大教授。
 4人の斉唱で幕を開け、国指定重要無形文化財「琉球舞踊」保持者が舞踊で花を添える。島袋は「世渡節」、照喜名は「仲風節」、城間は「散山節」、西江は「述懐節」などを独唱する。組踊「大川敵討」の抜粋は乙樽役に宮城能鳳、谷茶の按司役に眞境名正憲、歌三線に城間と西江で上演する。三隅治雄芸能学会会長の講話もある。
 戦後70年にちなみ、若手が戦前から戦後に生まれた「軍人節」「屋嘉節」なども演奏する。三線音楽を通して平和のメッセージを発信する。
 照喜名は「あっという間の15年だったが、お世話になった人たちへの感謝を込めて舞台を務めたい。これまで関心がなかった人への周知も図りたい。人間国宝を私たちで終わりにせず、次の世代の認定を促す意味もある」と話した。
 公演は午後1時と午後5時半の2回。前売り券5千円、当日券5500円。問い合わせは琉球新報社(電話)098(865)5255。

※注:城間徳太郎の「徳」は「心」の上に「一」