副作用治療に助成 頸がんワクチン、宮古島市が県内初


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 【宮古島】接種後に持続的な痛みやしびれなどが報告されている子宮頸がんワクチンについて、宮古島市は1日、副作用の疑いがある接種者を対象に医療費や渡航費を助成する方針を明らかにした。

県によると、同ワクチンの副作用に関連し医療費などを助成する自治体は県内初。実施時期は調整中。
 同ワクチンの副作用について国の指定を受け県内で相談、診療しているのは琉球大医学部付属病院のみで、宮古島市では診療できない。同市は市民の要請を踏まえ検討を進めていた。
 同市が公表した助成案によると、対象は宮古島市が実施した同ワクチン接種を受け、副作用について市に相談した人などが条件。医療費の自己負担分を助成し、自己負担をなくす。
 また、琉大病院での診療のため宮古島から沖縄本島への渡航費を往復分(離島割引運賃)助成する。県外で治療を受ける人には、5回を限度に往復運賃の半分を上限に助成する。
 診療に当たり宿泊が必要になった場合、1回の渡航につき1泊分(県内8千円、県外1万1千円が上限)の宿泊費を助成する。
 下地敏彦市長は「ワクチン接種後に何らかの体調変化が表れた市民には、この制度を活用し一日も早く回復してほしい」と話した。
 同ワクチンをめぐり、宮古島市ではこれまでに5人の副反応報告があった。市は接種した1632人を対象に調査を進めている。