「被災者の心 支援を」 アジアCサポート、ネパール訪問


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 【沖縄】ネパールの大震災を受け、現地で支援するアジアチャイルドサポート(池間哲郎代表理事、沖縄市)が2日、琉球新報中部支社を訪れ、現地を訪れた時の様子や支援状況を報告した。玉木馨専務理事は「現地では少し余震が起きただけで、方々から叫び声が聞こえるほど精神が弱っている様子だった。物資だけでなく、精神の支援も必要だと感じた」と話した上で「すぐに復興できるわけではない」と長期的な支援の必要性を強調した。

 玉木専務と宮国直樹主任は5月20日から25日にかけて現地入りし、被害の大きかったカブレ・バランチョーク郡パタリケット村のマハンカール小学校や周辺の35世帯、カトマンズ市内のエイズウイルス(HIV)患者支援施設などを支援した。小学校にサッカーボールやなわとびのほか、乾麺を渡し、特に被害が甚大だった35世帯に米や豆などの食料を寄付した。
 HIV患者支援施設で暮らす2児の母のサンドラ・タマンさん(43)が「地震時は子どもたちが泣き叫んで、たんすの中に隠れた」と話した。施設が崩れそうなため、現在は施設の近くの広場にテントを張って生活しているという。
 タマンさんは「日本からの支援がありがたい」とスタッフらに話した。施設には蚊帳や蚊取り線香、せっけんなどを届けた。
 玉木専務は今後について「ネパール政府は家が全壊した世帯には支援をするが、私たちは政府支援が行き届かない部分に対して支援をしたい」と強調。今後も現地を訪れ、状況を把握しながら支援をしていく方針だ。
 同サポートは継続的な協力を呼び掛けている。問い合わせはアジアチャイルドサポート、フリーダイヤル(0120)441583。
【郵便振替】
▽口座番号 01760―7―101305
▽加入者名 アジアチャイルドサポート
※通信欄に「ネパール支援金」と明記。
【琉球銀行 諸見支店】
▽口座番号 440444(普)
▽口座名義 アジアチャイルドサポート
※振り込み名の前に「2」と記入。