国際色 街づくりに 多文化共生へ振興会発足 沖縄市


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沖縄市に発足した、おきなわ多文化共生のまちづくり振興会の開所式=6日、市仲宗根町

 【沖縄】外国人との共生を図る「おきなわ多文化共生のまちづくり振興会」が6日、沖縄市仲宗根町24の5に発足し、開所式があった。市国際交流協会会長を務めた喜納高宏さんが開設した。

約50カ国の国籍を持つ外国人が住む沖縄市で、文化の違いを認め合い、対等な関係を築く地域社会づくりに取り組む。
 事務所は約40平方メートルの広さで、各国のオープンスペースとして講座や会議、イベントなどの開催を計画している。県内在住外国人の制作した工芸品などのアンテナショップとしての機能も持つ。
 開所式には県議会、市議会、県、関係機関などの代表ら多数が参加した。喜納代表は「コザの持つ国際色、他地域にない自由度を、多くのサポーターと共に街づくりに反映していきたい」と話し、市多文化共生推進計画と連携した取り組みを展開していく考えを話した。
 振興会では、多文化共生カフェと銘打った企画を今後、定期開催していく方針で、この日はイタリア編として講演会や映画上映会が開催された。
 イタリア総領事館(大阪)の沖縄連絡員のマッセターニ・マルコさんは、在住18年間の沖縄について講演した。子どもが1人で出歩き、オートロックではなく外から扉が開く生活環境を示し「イタリアでは考えられない安全な生活は、お金で買えない価値あるもの。沖縄は天国」と評価した。
 沖縄生活にもなじんだマルコさんは「最近は驚くこともなくなったが、沖縄では差別に遭ったこともない。オープンマインドを示す『いちゃりばちょーでー』の文化は素晴らしい地域の誇り」と、軽妙洒脱(しゃだつ)な語り口で会場を沸かせた。
 喜納さんは、7月のカフェはペルー編、8月はブラジル編を計画しており、在住外国人の集いの場としても活用を呼び掛けている。月~金曜日は午後3~7時まで開所し、土日、祝祭日はイベントなどを計画している。問い合わせは(電話)098(989)9392。
英文へ→Okinawa City to market itself as cosmopolitan