名護市議会、「碇石」調査で決議 きょうにも引き渡し


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 【名護】名護市議会(屋比久稔議長)は11日の定例会本会議で、米軍キャンプ・シュワブ内の辺野古地崎の海岸で発見された琉球王朝時代の船舶用の重りに用いた「碇石(いかりいし)」とみられる石について、早急な調査と保護・保全を求める意見書と決議案を賛成多数で可決した。

関係者によると、石は、12日にも米軍から市教育委員会に引き渡されるとみられる。市は今後、専門家による調査で碇石かどうか鑑定する。
 意見書は文化庁長官、沖縄防衛局長、県知事、決議案は駐日米国大使、在日米軍沖縄地域調整官、在沖米国総領事宛て。意見書と決議案は、碇石とみられる石が発見された場所で詳しい調査をする必要性を訴えた上で、文化財と認められれば「未来へ残す貴重な遺産」となるとして早期調査と保全・保護を求めている。
 碇石とみられる石は市教育委員会が2月下旬に実施した文化財調査の現地踏査で発見し、現在はシュワブ内で保管されている。
 調査のため米軍に引き渡しを求めていたが、2カ月以上たっても引き渡されていなかった。ハワイで起きたオスプレイの墜落事故について、事故原因の究明と原因が明らかになるまで同機の飛行停止を求める意見書と決議案は全会一致で可決した。