空自ヘリ、目視で離陸機認識せず 那覇空港トラブル


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 航空自衛隊のヘリコプター1機と民間機2機が絡んだ那覇空港の離着陸トラブルで、空自那覇基地が11日、会見を開いた。機長らへの聞き取り調査の結果、ヘリが離陸時に全日空機を目視で認識していなかったことなどを明らかにした。

 トラブルの原因となった無許可離陸について、管制官が全日空機に対して出した離陸許可をヘリの副操縦士が自機への許可と誤認して復唱し、乗組員へ指示を出していた機長も副操縦士の誤認に気が付かなかったとした。
 機長らは、物資を久米島に輸送した後に那覇基地から連絡を受けて初めてトラブルを認識したという。空自那覇基地は再発防止策として、管制指示を確実に聞き取り機長と副操縦士で相互確認することや、乗組員とのやりとりなどを管制通信と重複しないようにすることなどを教育するとした。今後はヘリが浮上後すぐに滑走路を横切るのではなく、空中でホバリングしながら転回し民間機が来ていないか目視するという。