浦添署、詐欺被害に注意呼び掛け 情報流失後初の年金支給


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詐欺への注意を呼び掛けるチラシを配布する警察官(右)=15日午前、浦添市

 浦添署は15日、特殊詐欺の被害を防止しようと、浦添市の沖縄銀行内間支店前で啓発チラシを配るなどして注意を呼び掛けた。15日は日本年金機構の個人情報流失が明らかになってから初めての年金支給日。署員とボランティアが「振り込め詐欺に気を付けて」などと声を掛け、チラシ約300枚を配った。

 サイバー攻撃による年金機構の情報流失問題では、外部に漏れた125万件のうち、沖縄事務センターの情報が約74万件だった。県警によると、現時点で被害は確認されていない。ただ別の特殊詐欺のことしの被害は5月末現在で11件、6900万円に上り、前年1年間より既に3件多く、被害額も約3400万増えている。
 警察は年金機構が実際には行っていない対応として①客に電話をする②客に金を要求する③現金自動預払機(ATM)の操作を要求する④家族構成など個人情報を確認する―の4点を挙げ、注意を呼び掛けている。
 浦添署生活安全課の国仲治警部補は「年金情報の流出以降、全国で不審な電話が相次いでいる。不審な電話があれば警察に連絡してほしい」と話した。銀行を訪れた浦添市の72歳女性は「年金は年寄りにとって命綱だ。チラシを読んで勉強したい」と話した。【琉球新報電子版】