国名勝に県内3カ所指定、天然記念物も1件 文化審議会が答申


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 国の文化審議会は19日、今帰仁村の「今鬼神(なきじん)ノカナヒヤフ(テンチジアマチジ)およびこはおの御嶽(クバの御嶽)」と、南城市の「久高コハウ森(むい)(久高のフボー御嶽)」の2件を国指定名勝に、南城市の「久高島の海岸植物群落」を国指定天然記念物に新たに指定するよう下村博文文部科学相に答申した。

 今帰仁村の史跡「今帰仁城跡附(つけたり)シイナ城跡」と、石垣市の名勝「川平湾および於茂登岳」の2件を追加指定、石垣市の「御神崎(うがんざき)」を国登録記念物(名勝地関係)に新たに登録するよう答申した。これにより県内の名勝は15件、天然記念物は52件、登録記念物は3件となった。
 「今鬼神ノカナヒヤフ(テンチジアマチジ)およびこはおの御嶽(クバの御嶽)」と「久高コハウ森(久高のフボー御嶽)」は、琉球の開びゃく神アマミク(阿摩美久)がつくったと中山世鑑に記されている御嶽。「久高島の海岸植物群落」はフボー御嶽など祭祀(さいし)の場も含まれており、古くから琉球の最高の聖域とされている。
 県教育委員会の諸見里明教育長は「今後とも市町村の文化財保護行政に対し、支援を行っていきたい」と話した。

今鬼神ノカナヒヤフ(テンチジアマチジ)=今帰仁村(県教育庁提供)
こはおの御嶽(クバの御嶽)=今帰仁村(県教育庁提供)
久高コハウ森(久高のフボー御嶽)=南城市(県教育庁提供)
久高島の海岸植物群落=南城市(県教育庁提供)