社会

安保関連法案 「沖縄、また戦場に」慰霊祭参列者、批判強く

 「戦争法案」と批判される安全保障関連法案が国会で審議される中、23日の「慰霊の日」に安倍晋三首相が来県したが、県内各地で営まれた慰霊祭では、登壇者や参列者から名護市辺野古の新基地建設計画への批判と併せて「沖縄をまた戦場にするつもりか」といった反発が相次いだ。

 白梅同窓会の中山きく会長(86)は慰霊祭でオスプレイ配備や新基地建設問題などを挙げ「遺族の悲しみも体験者の心の傷も、歳月と共に深まるばかりだ」と安倍政権を痛烈に批判。安保法案については「国民を守ると言葉巧みに説明するが、法案が成立すれば自衛隊は軍になり、昔のように徴兵が始まって戦争につながる」と懸念をあらわにした。「何もしなければ国に同じ道を歩まされる。子どもたちに私たちと同じ経験を味わわせてはならない」と強調した。
 一中健児之塔慰霊祭では、主催した養秀同窓会の大田朝章会長が安倍晋三首相政権が進める集団的自衛権行使容認や安全保障法制、新基地建設を挙げ、「憲法9条の平和主義に反するような政治動向がある」と指摘。「二度とあのような戦禍を起こさないことが、私たちに課された使命であることを自覚し、恒久平和樹立のため努力しなければならない」と訴えた。
 沖縄師範健児之塔であいさつした大田昌秀元知事は「憲法を変えようとしている日本の政治は今、非常に危険なところにある。二度と沖縄を戦場にさせてはいけない」と訴えた。
 戦時遭難船舶遺族会の大城敬人会長代行は慰霊祭の式辞で「安保法制も新基地も、沖縄が標的になる」と指摘。
 ひめゆりの塔の慰霊祭では、ひめゆり同窓会の玉城節子会長(88)は祭主祭文の中で「集団的自衛権(の行使容認)や平和憲法の見直しをめぐる議論など次第にきな臭くなっていく状況に、戦争を体験した者として強い不安を感じずにはいられない」と危機感を示した。
 積徳高等女学校に通っていた金城正子さん(88)は安保法制成立が強行されようとする現状に「戦争は民衆が洗脳されていつの間にか始まる。最近は戦争の音がひしひしと聞こえる」と強調。安倍首相には「もう少し人の言うことを聞きなさいと言いたい」と注文をつけた。



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