東村発 ダンス躍動 村内初チーム「アルディート」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
崎間さん(手前右)と楽しくダンスの腕を磨くアルディートのメンバー=6日、東村の農民研修施設

 【東】2013年に結成された東村初で、唯一のストリートダンスチーム「アルディート(ARDETO)」が、村内だけでなく名護さくら祭りにも出演するなど、活動の幅を広げている。

メンバーは6歳から14歳までの13人。キレのある動きをマスターしようと、村農民研修施設で汗だくになって練習に励んでいる。指導する崎間格(いたる)さん(33)は「いつかは自分を超えてほしい」と、ダンスに夢中な少年少女を育てている。
 練習は午後7時半、同施設にある大きな鏡の前で始まる。流れる音楽に合わせて崎間さんが体を動かすと、メンバーは崎間さんと鏡越しに映る自分の姿を重ねて付いていく。

休憩時間も
 ぎこちない動きがスムーズになり始めたころ、「できたー」との歓喜の声が上がった。一つできると次の動きへ。「ダンスはかっこいいと思って見ていたけど、やってみるととっても楽しい」。笑顔で話す有銘中2年の若林勝則君(13)は休憩時間も鏡に向かう。
 崎間さんは北部工業高校(現在の名護商工高)に進学し、3年間、仲間とダンス漬けの生活で腕を磨いた。卒業後は本土で過ごすなどしたが、昔の自分を思い出し、地元でダンスを教える道を選んだ。

うまくなりたい
 去年11月の村文化舞台発表会で、かわいらしいソロダンスを踊った金城歩人君(6)は「いつかテレビに出たい」と照れながら笑う。ロックダンスに夢中な東中1年の我喜屋蓮夏さん(13)は「家でもテレビで見るダンスをコピーしている」と笑顔で話した。
 走りだしたアルディートのレベルはまだまだ発展途上。メンバーの踊る姿を見つめる崎間さんは「中南部にはレベルの高いチームがたくさんある。もっともっと、うまくなってほしい」と、Tシャツを伸ばして顔の汗を拭った。
(嘉陽拓也)