伝統文化 ダンスに刺激 チッポムラさん県内で作品作り


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作品を披露するノーラ・チッポムラさん(中央)ら=16日、伊江中学校体育館

 【伊江】南アフリカのジンバブエ出身で、アメリカのニューヨークを拠点に振付家・ダンサーとして活躍しているノーラ・チッポムラさんが2日から来沖し、14日から伊江村を訪れている。NPO法人ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワークが主催するダンス公演「祈り」(伊江村で31日に開催)に向けて、沖縄に約1カ月間滞在し文化や歴史、風土、風習、伝統芸能などに接しながら作品作りに取り組んでいる。

 公演は2015年度文化庁文化芸術の海外発信拠点形成事業の一環。
 16日、チッポムラさんと日本人ダンサーの垣尾優さん、佐藤健大郎さんらは伊江村立伊江中学校を訪れた。ダンス公演の途中経過として作品を生徒に披露。沖縄滞在中の活動を動画とトークショー形式で報告した。宮古島を訪れた際には、島の各集落に踊り継がれている伝統芸能「クイチャー」や古謡を、那覇では空手や琉球舞踊などを体験し、インスピレーションを膨らませて作品を作り上げていることなどを説明した。
 また、チッポムラさんは「沖縄は『祈り』を大事にしていると感じた」などと話した。
 ダンスが好きという荻堂茉梨さん(2年)は「すごかった。初めて見た動きで、言葉には言い表せない」と感銘を受けていた。
 同日、村B&G海洋センター体育館で「ノーラと楽しく踊ろう」と題したワークショップも開催された。チッポムラさんは、腰を軸に踊る、アフリカの滑らかな動きと独自のコンテンポラリーダンスを参加者と共有した。(中川廣江通信員)