北部病院、分娩受け入れ再開 かかりつけ医紹介状で対応


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 県立北部病院(名護市、仲間司院長)が6月から、これまで緊急搬送や帝王切開経験などハイリスク出産に限定していた産婦人科の診療制限を取り除き、同院で出産を希望する患者を受け入れている。ただし、同院は「地域医療支援病院」との位置付けから、飛び込み受診には対応せず、かかりつけの開業医の紹介状が必要となる。

 北部病院の産科医師がことし4月に1人増えて2人体制になったことによる措置。同院は引き続き、多胎児など集中治療が必要となる出産については、新生児集中治療室がある県立中部病院や琉球大学付属病院などと連携していく。
 北部病院産婦人科は産科医の定員が4人で、まだ2人不足している。同科は医師不足から2005年に休診していた。08年以降、一時は4人体制になったこともあったが、制限しながら診療を続けてきた。
 これまでに名護市と同市議会などが県などに完全再開を要請してきた。県は「県北部地域・離島緊急医師確保対策基金」を創設し、医師の確保に努めている。一方で、医師不足解消のため県立北部病院と北部地区医師会病院を統合し、基幹病院を設置する提言も出ている。