「飲酒後に運転するつもり」 摘発者の7割超


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 県警交通部は31日、2015年上半期(1~6月)の飲酒運転実態調査と人身事故発生状況を発表した。飲酒運転の摘発時に任意で実施した実態調査(アンケート)では、飲酒前の意思について「飲んだ後運転するつもりだった」と答えた人が全体の72・5%(512人)を占め、「つい飲んでしまった」と答えた27・5%(194人)を大きく上回った。08年の前回調査では「運転するつもり」が26・9%、「つい飲んでしまった」が73・1%で、逆転した。

 調査は摘発された744人のうち706人(回答率94・9%)が回答した。08年から7年間で、飲酒運転を見越して酒を飲んだ人が増えた背景について、県警交通企画課は「悲惨な事故や意識啓発などで飲酒運転の総数は減っている。しかし飲酒運転が危険で悪質な違反という認識がない運転手が依然として残っている」と分析する。
 飲酒運転した理由は「警察に捕まらないと思った」が39・0%(275人)、「その程度の飲酒なら大丈夫だと思った」が34・1%(241人)、「仕事に車が必要だった」が15・9%(112人)。
 飲酒場所から自宅までの距離では1キロから5キロと比較的近距離だった人が63・2%(446人)で、うち126人は1キロ以内だった。
 4月から調査項目に入った「飲酒運転根絶宣言書を提出したか」については未提出が99・4%を占めた。
 県警交通企画課は取り締まりに加え、一緒に飲む人や家族、酒を提供する店員などが飲酒運転をさせないように注意することを呼び掛けている。意識向上のために、事業所や直行直帰の多い建設現場に警察官が出向いて講話をするなど、交通安全教育に力を入れている。