女子学徒の軌跡追う 名護博物館で平良孝七写真展


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平良孝七氏の作品を見つめる来場者=14日、名護市の名護博物館

 【名護】名護博物館の戦後70年企画「平良孝七写真展 女子学徒隊~ひめゆりを中心に~」が14日、同館で始まった。30日まで。入場無料。沖縄戦にほんろうされた女子学徒の軌跡を映し出す写真が並んでいる。

 平良氏は1939年に大宜味村喜如嘉で生まれ、77年に写真集「パイヌカジ」で第2回木村伊平衛賞を受けた。93年には約20万点の写真やネガを市に寄贈している。94年に死去した。
 今回の展示会では、2002年に復帰30周年記念として市内で実施された平良氏の写真展の中から、女子学徒隊に焦点を当てた内容。
 みずみずしい学生時代を送る女生徒らが戦争に駆り出され、命を散らした沖縄戦の実相を南部の壕に残る遺品や遺骨などの写真で訴える。沖縄戦を生き延び、年を重ねた女生徒らが民家や壕、学校の教室、サトウキビ畑でたたずむ写真も並んでいる。