社会

八重瀬・ヌヌマチガマの利用制限 平和ガイドら、危ぶむ声

様々な議論が交わされた「戦争遺跡・沖縄平和学習を考える」シンポジウム=30日午後、那覇市おもろまちの市職員厚生会館

 「戦争遺跡・沖縄平和学習を考える」シンポジウムが30日、那覇市おもろまちの市職員厚生会館で開かれた。八重瀬町のヌヌマチガマの指定管理者が北海道のNPO法人に決定され、平和学習に関わってきた団体が使用できなくなった件で、平和ガイドや戦争体験者の登壇者4人がさまざまな議論を交わし、「一市町村の判断だけで利活用することのないよう訴える」とするアピール文を採択した。

 沖縄平和ネットワークと県観光ボランティアガイド友の会が主催し、約50人が参加した。八重瀬町議会は6月定例会で同ガマの指定管理者をNPO法人自然体験学校(北海道)にする案を可決し、入壕料や事前振り込み、数日前の予約などの窓口が全て同NPOに一元化された。これまで20年以上にわたり平和ガイドをしていた団体の使用が認められず、登壇者から「排他的になってしまった」との声が上がった。
 平和ガイドに取り組んできた沖縄平和ネットワークの川満昭広世話人(57)は「八重瀬町は指定管理者との契約を保留するか取り消して、ガマの管理や活用方法について見直すべきだ」と主張した。全国戦争遺跡保存ネットワークの村上有慶(あきよし)代表(65)は「修学旅行生の6割は平和学習で来ており、平和ガイドが口を閉ざせば戦争の実態が伝わらない」と話し、平和ガイドの持つ役割を強調した。
 県観光ボランティアガイド友の会の池間一武(かずたけ)会長(66)は「高い金額を払ってまで、ガマ学習をする学校があるとは思えない」と指摘し、地域活性化のために地元ガイドの育成も提案した。戦時中、同ガマで同級生が看護要員として動員された白梅同窓会の中山きく会長(86)は「ガマでは重傷の日本兵を毒殺するなど悲惨な事件が起こった。これまで通り平和ガイドが説明をしてほしい」と要望した。



関連するニュース






  • お知らせ


  • 琉球新報デジタルサービス



  • 会員制サービス






  • 他のサービス