政治

「世界は辺野古注視を」 知事、新基地阻止訴え 国連で会見

国連人権理事会での主要日程を終え、記者会見する沖縄県の翁長雄志知事=22日、スイス・ジュネーブの国連欧州本部

 【ジュネーブ22日=島袋良太】21日に国連人権理事会で演説し、県民への過重な基地負担の継続と名護市辺野古の新基地建設は人権侵害に当たると訴えた翁長雄志知事は22日、国連訪問日程を終え、スイス・ジュネーブの国連欧州本部で記者会見した。

翁長知事は「小さな沖縄が日米両政府の間で自己決定権のために闘うのは大変困難かもしれない。国連で私どもの状況を伝え、世界の人がこのことを一緒に考えてほしいと訴えた。政府は辺野古の工事を再開した。米国と日本の民主主義を皆さんの目で確認してほしい」と述べ、今後も国内外の世論にも働き掛けて新基地建設を阻止する考えを示すとともに、沖縄の状況を注視するよう求めた。
 翁長知事は人権の観点から新基地建設問題を国連で取り上げたことについて「米軍統治時代は少女暴行や小学校へのジェット機墜落、ひき逃げ死亡事故などがあっても、犯人が米軍人ならば無罪になる時代を過ごした。復帰後もダイオキシンなどの環境汚染があっても私たちの調査権が及ばない。米軍機の飛行も制限できず、人権がないがしろにされている」と述べ、沖縄の歩んだ歴史が背景にあると説明した。
 演説で訴えた県民の自己決定権については日米の間で翻弄され、「自分たちの運命を自分たちで決めることができずに来た」と説明。今回の演説について「こうして私が世界に語ったことは、沖縄県民にとって勇気と自信と誇りになっただろう」と総括した。
 翁長知事は日程が順調に進めば、22日も国連人権理事会の先住民族の権利に関する分科会で講演することを計画していた。発言待機のために時間を費やしたこともあり、海外メディアへの発信を優先するとして記者会見し、その後、帰国の途に着いた。同日の人権理事会での知事の発言枠は、島ぐるみ会議のメンバーが代わって演説した。