副作用治療に医療手当 子宮頸がんワクチンで今帰仁村


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 【今帰仁】子宮頸(けい)がんワクチンの副作用とみられる健康被害が全国で相次いでいる問題で、今帰仁村(与那嶺幸人村長)は10月1日から、治療に伴う医療費と渡航費、医療手当を給付する。子宮頸がんワクチンの副作用について医療費や渡航費の助成は宮古島市に次いで県内で2例目だが、医療手当の給付は初めて。

 村が実施した子宮頸がんワクチンを接種し、痛みやしびれなどの健康被害が生じている人が給付対象。村福祉保健課によると、医療費以外の負担が大きいことに鑑みて医療手当の給付を決めた。予防接種法に基づき、月額約3万4千~3万6千円で給付する。
 治療で県外に渡航する場合は、往復の航空運賃(上限5万円)と2日分(1泊上限1万1千円)の渡航費を給付する。航空運賃は年度上限5回まで。患者が18歳未満の場合、渡航費は同行者にも適用できる。
 医療費の助成、医療手当と渡航費は、施行前に健康被害を訴えていた患者もさかのぼって適用が可能。医療費と医療手当について、国などで助成する制度が確立された場合、村の助成は控除する。
 村福祉保健課によると、現在村内には1人の健康被害が確認されており、現在も治療を続けている。給付制度については村保健センターが窓口になっている。