鹿児島銀行沖縄支店がオープン 県外地銀、戦後初進出


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沖縄支店のオープニングセレモニーでテープカットする鹿児島銀行の松山澄寛副頭取(左から2人目)ら=28日午前8時半、那覇市銘苅の同支店

 鹿児島市に本店を置く鹿児島銀行(上村基宏頭取)は28日、那覇市銘苅に沖縄支店を開設し、記念式典を開いた。県外地銀が県内に支店を設置するのは戦後初めて。

人口や観光客の増加で拡大基調が続く沖縄経済を評価し、個人、法人向けの融資需要を見込む。鹿銀進出により、融資獲得競争による県内金融機関の貸出金利の低下傾向に、一層拍車が掛かりそうだ。
 支店は融資業務のほか、預金、為替業務も行う。10月1日付で経営統合する肥後銀行からの出向者2人を合わせ、人員は14人体制を敷く。那覇空港を拠点とする全日空(ANA)の国際物流ハブ事業を活用する企業を支援する沖縄事務所も併設する。両県の企業をマッチングする機能も担う。
 式典で松山澄寛副頭取は「沖縄経済は今、地方都市で一番活気がある。沖縄経済のさらなる発展のため、私たちのノウハウを役立てたい」とあいさつした。県内の金利水準の見通しについては、式典後の会見で「新規の部分は、私たちが鹿児島で出している水準に収斂(しゅうれん)される」との見解を示した。鹿銀は住宅ローンの最優遇金利を変動型で0・95%に設定している。