ハブからPCB「基地起因 一概に言えず」 政府が答弁書


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 【東京】政府は29日、浦添市の牧港補給地区周辺で捕獲されたハブの体内から有害物質のポリ塩化ビフェニール(PCB)、毒性が強く使用が禁じられている農薬のDDTなどが検出された問題について「同地区に起因するものとは一概には言えない」とする答弁書を閣議決定した。

糸数慶子参院議員(無所属)の質問主意書に答えた。
 基地内の水質・土壌調査、住民への説明については、同地区に起因するものか分からないことを理由に「環境調査および住民に対する説明については、現時点で確たることを申し上げることは困難」として、明確に示さなかった。
 浦添市が国に調査を求めていることに対しては、跡地利用推進特別措置法に基づき「あっせんの申請を受けた場合には適切に対応していく」とした。
 28日に日米両政府が署名した日米地位協定の「環境補足協定」の適用対象となるかについても、明言を避けた。
 この問題は名桜大と愛媛大の研究グループの分析で明らかになった。
 浦添市内で捕獲されたハブ12匹全てからPCB、DDTが検出され、高濃度の蓄積があった5匹は全て牧港補給地区周辺で捕獲された。