愚かな戦争、語る決意 10・10空襲慰霊祭に185人参列


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戦没者に黙とうをささげる参加者=10日午後、那覇市の若狭海浜公園

 那覇市を中心に県内全域が米軍の無差別攻撃を受けた「10・10空襲」から71年。第20回「なぐやけの碑」慰霊祭(那覇市連合遺族会主催)が10日、那覇市の若狭海浜公園で行われた。参加した185人が戦争で亡くなった人々に祈りをささげた。「平和」の思いを引き継ごうと近隣にある若狭小学校と那覇中学校の児童や生徒も参加した。

 1944年10月10日、那覇市を中心に離島を含む県内全域が無差別攻撃を受けた。延べ840機の米軍機が約9時間にわたり爆撃を続け、668人が死亡し、768人が負傷した。市街地は壊滅的な損害を受けた。

 那覇市連合遺族会の大嶺正光会長は戦争が終わり、70年経た現在も沖縄に基地がある現状を踏まえ、「沖縄には他国との緊張感を高め、戦争を誘発する基地がある」と指摘。「いかなる理由だろうと、戦争はしてはいけない。戦争がいかに愚かなことなのか、戦争を知らない世代に語り継がないといけない」と語った