海水淡水化施設がフル稼働 北谷町

  【北谷】厳しい水事情を緩和するため、海水を真水に変えて利用する北谷町にある海水淡水化センター(多和田真次センター長)が1日からフル稼働に入った。国内最大、世界でも5番目の規模の淡水化施設が稼働、日量4万トンの水が供給できる。9日午後には同施設内で建設工事完成祝賀会が開かれ、関係者が同施設のフル稼働を祝った。 祝賀会で山城正栄企業局長は「水源の制約がある県内で長年の夢だった淡水化施設が完成、県民とともに喜びたい。同施設の完成で沖縄市人口分の水をカバーできる。今後は経営の効率化を図り、おいしい水の安定供給をめざしたい」と強調し、業者の労をねぎらった。 同施設は取水した海水を「半透膜」を通して真水にするもので、県企業局が総事業費約347億円をかけ、1989年度から事業着手。96年2月に一部完成し、1万トンの供用を開始した。同年8月には供用規模を拡大し2万5000トンが可能になり、この3月に工事が完了したことからフル稼働することになった。 水の供給過程は北谷海岸沖合から海水を取水、2種類のろ過機で汚れを取った後、逆浸透設備で淡水化したものに陸水と硬度調整し、沖縄市、北谷町、宜野湾市などに供給している。 県内では南北大東や粟国などで海水淡水化を行っているが、北谷淡水化施設は環境保護面にも配慮、規模でも国内最大、世界でも中近東などに次いで5番目。県内の水需要は日量約40万トンで、うち3割を不安定な河川からの取水に頼っており、同施設の稼働は県内の水の安定供給に威力を発揮するものと期待されている。