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「伝統の舞」ゆったりと 動きに空手形 亡くなったおじーも「一緒に三線」 浜比嘉島で比嘉エイサー 沖縄


「伝統の舞」ゆったりと 動きに空手形 亡くなったおじーも「一緒に三線」 浜比嘉島で比嘉エイサー 沖縄 ヌンドゥンチで伝統のエイサーをゆったりと舞う踊り手ら=18日夜、うるま市勝連の比嘉区(ジャン松元撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 玉城 文

 うるま市勝連の比嘉区(平識勇区長)に伝わるエイサーが、18と19の両日に区内で披露された。旧盆最終日のウークイに当たる18日の午後8時、約30人のメンバーがヌンドゥンチ(ノロ殿内)で35分にわたって舞い続けた後、何組かに分かれて仏壇のある家庭を回った。

 比嘉区のエイサーはゆったりとしたリズムと手踊りに特徴がある。若い頃はリーダーとしてメンバーを率いた玉城弘さん(88)によると、空手の形を参考にしており、パーランクーを上げるときは真っ直ぐと、バチを前に出すときは突きを意識しているという。玉城さんは後輩の演舞を見ながら「体が自由に動かせたら、自分も踊りたいね」と笑った。

 平識説子さん(92)は、軒先で子どもや孫、ひ孫と共にエイサーを楽しんだ。7年ほど前に87歳で亡くなった夫・清繁さんは三線の名人だったという。「お父さん(清繁さん)もエイサーを見て喜んだと思う」と話す。孫たちも「おじーが一緒に三線弾いているの見えたよ」と相づちを打った。説子さんは「先祖に今年も健康でありますようにと願った。家族みんなに会える機会でもあり、とってもラッキー」と笑った。

  (玉城文)