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戦後の伊波区、映像で懐かしむ うるま石川 米国人撮影、上映と聞き取り


戦後の伊波区、映像で懐かしむ うるま石川 米国人撮影、上映と聞き取り 映像を見ながら場所などを説明する伊波区民=13日、うるま市の伊波区公民館
この記事を書いた人 Avatar photo 金盛 文香

 中城村企画課は13日、うるま市石川の伊波区公民館で、戦後の伊波区を映した映像の上映会と住民の聞き取り調査を実施した。伊波区民17人が集まり、当時を思い出しながら映像を懐かしんだ。

 映像は、弾薬や爆弾の専門家として米空軍に所属していたハートフォード・テューン氏が撮影したもの。沖縄に勤務していた1947年5月から49年6月までの沖縄の風景や人々が映されている。

 テューン氏は手記に「戦争で破壊された小さな島で懸命に生き延びた、静かで優しい人々との思い出を胸に沖縄を去りました」と書き残した人物。

 テューン氏が撮影したフィルムや映像資料などは、2022年に琉米歴史研究会が中城村と北中城村に寄贈した。

 テューン氏は伊波区にも住んだことがあり、資料の中には現うるま市石川を映したものが多い。うるま市の教育委員会が協力し、資料調査のための住民聞き取りや上映会開催に至った。

 上映会では、テューン氏が住んでいた自宅や近隣の高校の運動会に招かれた時の映像、住民による祭りの映像などが流された。区民らが戦後の思い出と重ね合わせながら、場所などを議論した。中城村は11月1日から同村の護佐丸歴史資料図書館で「写真展 テューンがみた沖縄1947~1949」を開催する。中部や北部を中心とし、テューン氏の撮影した風景や人の写真約200点や、映像などを展示する。入場無料。12月2日まで。問い合わせは同村企画課、電話098(895)2138。

 (金盛文香)