【沖縄】敬老の日の16日、沖縄市の平田嗣巳副市長は今年で100歳になる市諸見里の松本貞子さん(99)を訪問し、祝い状や記念品を手渡した。集まった大勢の家族に囲まれ、松本さんは「100年生きてきて一番いい日だ」と笑顔を見せた。
元気の秘訣(ひけつ)は「くよくよしないこと」と話す。「明日があるさ」と前向きに日々を過ごしているという。相撲からバスケットボールまで幅広いスポーツの観戦が好きで、80代半ばまではボウリングやグラウンドゴルフも楽しんだ。ボウリングはマイボール、マイシューズを持つほど。
「若い頃は苦労の連続だった」と振り返る。戦時中は台湾に疎開していた。台湾で日本の敗戦を知り「全部なくなった」と落胆した。1946年8月に沖縄に戻り、レストランやお土産屋で働いた。
「全部素人だから、うまくいかなかった」と戦後の生活を振り返る。懸命に生きた松本さんは現在、子どもが4人、孫が11人、ひ孫が15人、やしゃごが1人いる。家族の顔を見つめ「どうもありがとう。もうしばらく人生を楽しみたい」と伝えた。目標は「105歳まで生きること」。「毎日が楽しい」とにっこり笑った。
(金盛文香)