今月12日に101歳の誕生日を迎えた比嘉キヨさんを祝おうと、名護市為又区の自宅で14日に親族が誕生会を開いた。昨年の100歳祝いでは、全員がおそろいの「キヨさんTシャツ」姿の集合写真が琉球新報に掲載された。現在は名護市内の介護施設で暮らすキヨさんは、新型コロナやインフルエンザの流行があったため、1年ぶりの一時帰宅となった。
ひ孫の手引き介助でゆっくりと歩き、仏壇前で椅子に腰掛けると、トートーメー(位牌(いはい))に向き合い、亡き夫の久成さんや先祖に深々と祈りをささげた。
1923年9月12日、名護市(旧羽地村)生まれのキヨさんは戦後、サトウキビやパインなど農業に励みながら、8人の子どもを育て、孫17人、ひ孫27人、今年12月には2人目のやしゃごが誕生する予定で、子孫繁栄に恵まれた。
キヨさんは「皆が元気で幸せ。何よりのお祝いです」と喜んだ。県外の親族も動画を通じてキヨさんを祝福。親族が合唱するバースデーソングに乗せて、ケーキのろうそくの火を勢いよく吹き消した。
キヨさんと同じ誕生日の、ひ孫の秋也さんは「誕生日が一緒でうれしい。自慢のオバァです」と誇らしく語った。団結力のある子孫の絆に、大家族社会だった頃の沖縄の人情をほうふつとさせた。
(池辺賢児通信員)