サッカーの明治安田J3第29節第1日は21日、各地で行われた。FC琉球OKINAWAは、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでアスルクラロ沼津と対戦し、1―1で引き分けた。通算成績は11勝11敗7分けの勝ち点40。順位は9位。
前半はボールを保持され、主導権を握られた。ゴール前へ迫り、シュートチャンスもつくったが、0―0で折り返した。
後半は7分に富所悠がPKで先制したが、35分に同点に追いつかれた。その後に決定的場面が何度かあったが、追加点は奪えなかった。
次戦は28日午後6時から同スタジアムでFC大阪と対戦する。
(2)タピスタ(沼津1勝1分け)
琉球 11勝7分け11敗(40)
1―1(0―0,1―1)
沼津 13勝5分け11敗(44)
▽得点者 【琉】 富所(PK)(8)【沼】 斎藤(1)
▽観客 2106人
【評】前半は主導権を握られた。サイドチェンジを狙っても、沼津が素早く体を寄せてパスコースをつくらせなかった。琉球は後半にPKで先制したが、ゴール前の細かいパスで完全に崩されて同点に追い付かれた。終盤、何度もゴールに迫ったが勝利は逃した。
結果は1―1のドローだが、決定機を何度もつくり、あと4点奪っていてもおかしくない試合だった。下位チームとの対戦で2連敗、沼津は上位にいるものの4連敗しており、勝利を渇望する必死さは相手が上回った感がある。
前半は沼津の前線からのプレスに飲み込まれた。守備陣からボールをつなごうとするも、相手の連動した動きにパスコースをつぶされ、中盤でボールを失う場面が目立った。無理やりロングボールを蹴らされるなど、ほとんどの時間で劣勢だった。その中でもGK東ジョンを中心に無得点でしのぎ、後半へつないだ。
後半は攻撃回数を増やしたが、決定力に欠けた。前半も少ないながらも訪れた得点機を逃しており、各選手ともシュートの精度が課題となった。
今季残り9試合。昇格のためのプレーオフに進むには6位以内に食い込まねばならない。DFの鈴木順也は「監督からは『今日の試合が最後』という思いで戦おうと言われている。失点シーンは、ゴール前に人数がいる状況で決められた。一人一人が体を張る意識をもっと持たないといけない」と守備でも気を引き締め直す。
(大城三太)
前半はプレスに苦戦
金鍾成監督(琉球)の話 前半は相手のプレスがある中で、1列目をはがせれば攻撃までいけて、それができないとカウンターを受ける状態だった。後半投入の真家英嵩や庵原篤人は、良くない状況でマイボールにして、もう一回攻撃にスイッチを入れてくれた。
全員が球際で戦った
中山雅史監督(沼津)の話 前半は前からのプレスをしっかりかけてくれた。全選手が球際で戦ってくれた。後半はボールへの反応、読み、準備をやり続けて、引き分けに導いてくれた。勝てていないことについては、矢印を自分に向けて見詰め直す必要がある。