第74回県高校野球秋季大会第8日は23日、沖縄セルラースタジアム那覇などで3回戦8試合を行い、8強が決まった。エナジックはKBCに5―2で勝利した。宮古は本部に8―1で、八重山商工は与勝に7―0でそれぞれコールド勝ちした。首里は沖縄水産を3―2で下した。沖縄尚学は北中城に13―0で、コザは知念に7―0でそれぞれコールド勝利。ウェルネス沖縄は前原を5―2で破った。美来工科は美里を8―0のコールドで下した。28日にはコザしんきんスタジアムで準々決勝2試合を行い、29日に同会場で残りの2試合を行う。
<エナジック―KBC>イーマン、先制に貢献
エナジック
001031000│5
000000002│2
KBC
(エ)久高、福本―山城
(K)宮城京、崎濱、松田、浜元―花城
▽二塁打 イーマン、砂川、富盛、久髙(以上エ)
打力を鍛えてきたエナジックナインが危なげなく8強へと駒を進めた。
先制点の足掛かりをつくったのはイーマン琉海。夏の県大会決勝でも1番を担った不動のリードオフマンは死球で出塁すると、二盗と敵失で三塁に進む。味方の犠飛で生還してまずは1点を奪取。「あそこで(盗塁を)決められたのはよかった。野球勘を鍛えたおかげ」と自信を見せた。
ここ一番で打力を発揮したのは砂川誠吾主将。1―0の五回には、2死満塁で走者一掃の適時二塁打。バットを短く持ってコンパクトに振り抜いた。「1得点と苦しい場面で打って(主将として)引っ張らないと」と頼もしい。
夏はあと一歩で甲子園出場を逃したエナジック。「目標は九州ではなく甲子園」(砂川主将)。先輩たちの思いを引き継ぎ、聖地を見据える。
(名波一樹)
<与勝―八重山商工>八商工、コールド勝ち
与勝
000 000 0│0
001 060×│7
八重山商工
(七回コールド)(与)比嘉幸、新城―照屋翔
(八)新城―伊良部
▽三塁打 平地(八)
▽二塁打 比嘉幸(与)
好守備からリズムつくる
好守備からリズムをつくり、八重山商工がコールド勝利を決めた。
大事な局面で好プレーが光った。三回裏で先制し、直後の四回表の守備。先頭打者の中前へのヒット性の当たりに、中堅手の金城友基が「絶対取りたかった」とダイビングキャッチでアウトをもぎ取った。
次打者の打球は、一塁手の識名雄介が横っ飛びでつかんで2死に。3人目は投手の新城寛慎が三振に切って三者凡退とし、流れを渡さなかった。
五回の2死満塁の場面では、平地悠樹也が適時三塁打を打ち一挙3得点。この回に計6点を奪った。平地は「泥臭く自分たちのスタイルで勝つ」と次戦に向け意気込んだ。
(名波一樹)
<本部―宮古>宮古、序盤で決める 七回コールド勝ち
本部
001 000 0│1
002 600×│8
宮古
(七回コールド)(本)天久、大城吏、仲本―城間世
(宮)砂川結、長畑、砂川結―与那覇
▽三塁打 川満理(宮)
▽二塁打 與儀2(宮)
打線爆発 逆転勝利
勢いに乗る宮古打線が火を噴いた。
0―1の三回。相手暴投の間に同点に追いつくと、まずは與儀陽康が逆転打。直球を右奥へ打ち抜き、「ゾーンは全て狙った。自分の持ち味が出せた」と胸を張る。さらに3―1とリードする四回。平良航雅からの4連続安打など、計6安打の猛攻を浴びせた。打線がつながり、あっという間に8―1と差を広げた。
捕手を務める与那覇寛大主将は、ファウルグラウンドで打球を追いかけ何度もキャッチ。プレーでもチームを活気づけた。
与那覇主将は「打撃練習は毎日何百とやってきた」とチームの打力に自信を漂わせた。
(名波一樹)