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田口、速力と体力を駆使し3冠達成 勝負強さ光り終盤で逆転 世界SUP&パドルボード選手権


田口、速力と体力を駆使し3冠達成 勝負強さ光り終盤で逆転 世界SUP&パドルボード選手権 チームリレー種目で荒波をこぎ進める田口頼((C)SeanEvans)
この記事を書いた人 Avatar photo 大城 三太

 ISA(国際サーフィン連盟)の世界SUP&パドルボード選手権は、22日までデンマークのコペンハーゲンで開催された。県勢の田口頼=本部・八洲学園大国際高出、STARBOARD=がテクニカル(3キロ)、チームリレー、ロングディスタンス(13キロ)で金メダルを獲得し、3冠を達成したほか、宮平琥太朗=八洲学園大学国際高2年=はテクニカルジュニア(3キロ)で1位、テクニカル(同)で8位、ロングディスタンス(13キロ)3位と健闘した。

 女子の奥秋李果はチームリレーで田口と共に1位に輝いた。ロングディスタンス(13キロ)4位、スプリント(200メートル)5位、テクニカル(3キロ)は6位だった。

 宮平と奥秋は座間味村在住。

 ISAの世界大会で3冠を達成した田口頼は「スプリントこそ5位だったが、4種目に出場した結果としては上出来」と自信をみなぎらせた。

 最も印象に残ったレースに挙げたのは、3キロで競ったテクニカル。「3周あるうちの1周目で8位だった。ここまで順位を落とすとトップまで巻き返すのは難しい」と説明。「勝てるという確信はあった」とメンタル面で余裕と情熱を持ってレース終盤へ突入する。

 他の選手がペースを上げ始める残り1キロ。「他の選手よりもさらにギアを上げた」と自信を持つスピード力と体力を駆使し、2位に3秒差をつけて逆転優勝をしてみせた。

 13キロと長丁場のロングディスタンスでは、狭い水路でライバル選手たちと激しい駆け引きがあったと言い、「ここでも最後に追い上げることができた」と勝負強さが光った。

 チームリレーでは「フランスやスペインなど強豪ぞろいで、種目を絞って出場した選手もいる。複数種目に出場するメンバーで勝てたのはすごい」と声を弾ませた。監督として同行した父の元気さんも一緒に喜びを分かち合った。

 次なる目標は米国フロリダで11月に開催されるICF(国際カヌー連盟)の世界大会だ。スプリント、テクニカル、ロングディスタンスの3種目に出場予定。今大会で自信を深めて、「ここでも1位を狙いにいく」とたぎる闘志をみなぎらせた。

 (大城三太)