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FC琉球、痛いドロー キーマン不在で足踏み(28日の試合)


FC琉球、痛いドロー キーマン不在で足踏み(28日の試合) FC琉球―FC大阪 前16分、先制となるヘディングシュートを決めて喜ぶFC琉球の鈴木順也=28日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(大城三太撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 大城 三太

 サッカーの明治安田J3第30節第1日は28日、各地で行われた。FC琉球OKINAWAは、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでFC大阪と対戦し、1―1で引き分けた。通算成績は11勝11敗8分けの勝ち点41。順位は11位。前半は主導権を握り、16分に鈴木順也がヘディングで先制し、1―0で折り返した。後半は攻め込まれる回数が増え、24分に同点に追い付かれた。最後まで1点を争う攻防を繰り広げたが互いに追加点はなかった。次戦は10月5日、神奈川県のニッパツ三ツ沢球技場でYSCC横浜と対戦する。

(2)タピスタ(琉球1勝1分け)

琉球 11勝8分け11敗(41)
1―1(1―0,0―1)
F大阪 10勝12分け8敗(42)
▽得点者 【琉】 鈴木(2)【阪】 武井(2)
▽観客 2073人

 【評】琉球は2試合連続の引き分けとなった。共通するのは2点目が遠いことだった。守備では、主導権を握られ続けた時間帯を無失点で耐え続けることの難しさが自明となっており、チームが得意な状況を後半にもどう持続させていくか今後の勝敗に影響する。


 ホーム戦連続のドローで足踏み状態となった。

 昨季、成長株としてチームをけん引してきた平松昇の存在感が薄れてきている印象がある。金鍾成監督は「『どうしたいの』というプレーがあり、本人もまだ答えを出し切れていない。そのまっただ中にいる」と実力を出し切れていない現状を指摘し、一方で「彼が必要だから起用し続けている」と語った。

 この2試合で課題となったのは追加点を決められるかどうか。この日先制した鈴木順也は「それができなかった。後半はビハインドの相手が、こちらのスタイルも理解して盛り返してくるが、はねのける守備力がなかった」と最終盤に向けての教訓とするつもりだ。

 岡澤昂星は「後半は受け身になり過ぎた。相手のスタイルに合わせてしまい、激しい展開の中でいらないファウルも出た」と振り返る。「運動量が落ちたというだけの話ではなく、チームとして無意識に1点を守りにいく気持ちがあった。怖がらずにボールを要求して保持できれば運動量は違ってくる」と言い切る。金監督は「『人が動かないとボールは出せない』のだけれど、そういう声かけをするリーダーが不在」とキーマンを欲した。

 (大城三太)


積極的行動できず

 金鍾成監督(琉球)の話 (同じく引き分けた)前節と同じような印象を受けたと思う。(先制した後の後半は)なかなか積極的に行動できていない。今、引き分けでは足りない。勝てないなら負けちゃえ、というくらいの強い気持ちで積極的に強く表現していかないといけない。

勝てた試合だった

 大嶽直人監督(FC大阪)の話 後半はプレーの強度を上げて戦ってくれた。前からいくことやボールへの執着心などストロングポイントが出た。後半は、琉球の守備の処理が甘い所を突いていこうと話していた。前半を0点で抑えることができれば勝てた試合だったかなと思う。