本島北部で白いホントウアカヒゲを撮影したという情報提供があった。写真を送ってもらうと本当に全身真っ白
▼巣立ち直後か。赤い背の父鳥の後をついて回り、鳴いていたそう。目が赤くないため完全白化のアルビノでなく、部分白化のバフ変種と推察された。生粋のアカヒゲファンで国指定屋我地鳥獣保護区管理員の渡久地豊さんは、白い個体を初めて見たといい「歴史に語り継がれる幻の鳥」と評した
▼生物好きな同僚に自慢すると質問された。「(赤い)親は白くても自分の子と認識するのか」。渡久地さんに聞くと親は自分の巣にいる子は自分の子として育てるという。カッコウに托卵される親鳥も自分より大きなひなを育てる
▼辺土名高校サイエンス部はアカヒゲを調査し、「大宜味村の鳥に」と活動する。動画でアカヒゲの丸い体を楽しみ、「ヒィー、チョイチョイチョイ…」の美声を聞けば、まさに「耳福」
▼白化個体は長生きしづらく捕食者にも見つけられやすい。自然界で生きるのは至難の業。そんなこんなを跳び越え森にお父ちゃんと現れた幻の鳥。ありがとう、白いアカヒゲ。