<金口木舌>活字とネットの時代に生きる


<金口木舌>活字とネットの時代に生きる
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 日本新聞協会主催の「いっしょに読もう! 新聞コンクール」では、子供たちが新聞記事を読み、家族や友人と意見を交わして感想をまとめる。時間をかけてニュースを掘り下げれば、思考力や想像力が高まる

▼インターネットやSNSの普及に伴い、ニュースは秒単位で消費されるようになった。日々たくさんの情報に触れられるのはいいが、じっくり記事を読み考える時間は少なくなった

▼文化庁の2023年度の国語世論調査では、本を「読まない」との回答が6割を占め過去最多となった。多くの人がネット記事など本や新聞以外の手段で情報に触れているという。確かに、周囲を見回せば多くの人がスマートフォンをのぞきこむ

▼ネットは早く情報を得られ、分からないこともすぐ調べられる。本や新聞は時間をかけて文字を追い、知識を蓄え視野を広げることができる。それぞれの良さを理解し、活用することが重要だ

▼沖縄も朝夕は少し涼しくなった。過ごしやすい時間を利用して、ゆっくり本や新聞のページをめくってみてはどうだろう。気になった情報を誰かと話し合えば、新たな世界に出会えるはずだ。