沖縄相「地位協定見直しを」 閣僚で異例な見解


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江崎鉄磨沖縄北方担当相

 【東京】江崎鉄磨沖縄北方担当相は8日の閣議後会見で、豪東海岸で発生した米軍の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの墜落事故に関して「日米地位協定をもう少し見直さないといけない」と述べた。沖縄振興を担当する閣僚が地位協定見直しに言及するのは異例だ。
 江崎氏は「話し合って時間をかけてでも、沖縄県民の気持ちを政府がしっかり受け止め、米国に言うべきことは言いながら、という考えを持っている」と強調した。
 政府は地位協定について「あるべき姿を不断に追求していく」などとする見解を示してきたが、これまでの対応は運用改善にとどまり、事実上改定に否定的な立場を取ってきた。
 地位協定を巡っては、昨年4月に発生した米軍族女性暴行殺人事件を受け、当時の島尻安伊子沖縄担当相(自民党県連会長)が「県連としても改正、改定について求めざるを得ない」と求めた経緯があるが、菅義偉官房長官は「県選出の国会議員、県連会長としての考え方を述べたのだろう」と語り、政府見解ではないとの見方を示した。【琉球新報電子版】